【横浜・鶴見&神奈川区】春〜夏に犬と散歩する方へ|注意したい有毒植物の対策

こんにちは、ピア動物医療センターです。
暖かくなってくる春から夏にかけて、ペットとのお散歩が楽しくなる季節ですね。

ですがこの時期、公園や遊歩道などに「ペットが口にすると危険な植物」や「梅雨に生えるキノコ」が増えるのをご存知ですか?
病院でも、誤食の問い合わせは非常に多く、種類によっては治療が必要なこともあります。

この記事では、横浜市鶴見区・神奈川区にお住まいの飼い主さま向けに、春〜夏に特に注意したい有毒植物や毒キノコ、その対処法をまとめました。
まず結論からお話ししますが、基本的に道に生えている植物、落ちているものは食べさせないようにしてください!


目次

■ 春〜夏に注意したい有毒植物5選

1. ヒガンバナ(彼岸花)

  • 時期:初夏〜秋
  • 毒の部位:主に球根(根の部分)
  • 主な症状:よだれ・嘔吐・下痢・ふるえ
  • 見かける場所(例):鶴見川沿い、三ツ池公園の川辺など

2. アジサイ(紫陽花)

  • 時期:6月前後(梅雨〜初夏)
  • 毒の部位:花や葉
  • 主な症状:嘔吐・けいれん・呼吸異常
  • 見かける場所(例):岸根公園・反町公園・入船公園

3. アセビ(馬酔木)

  • 時期:3月〜5月に開花
  • 毒の部位:すべて(特に葉)
  • 主な症状:嘔吐・ふるえ・呼吸困難
  • 見かける場所(例):街路樹や庭木、植え込み

4. チューリップ

  • 時期:3〜5月
  • 毒の部位:主に球根
  • 主な症状:よだれ・嘔吐・下痢・心臓症状
  • 見かける場所(例):フラワーガーデンや家庭菜園

5. 【梅雨〜夏】特に注意!道端や公園に生える“毒キノコ”

雨が続く梅雨の時期になると、地面や木の根元、公園の隅などにキノコが出てくることがあります。

一見無害に見えるキノコでも、犬猫が口にすると強い中毒症状を起こすものが多く、少量でも危険です。
当院でも過去にキノコを食べて徐脈・縮瞳などのムスカリン様症状を呈して受診した子を治療したことがあります。
胃から採取したキノコを見ても専門家ではないので何のキノコなのかはわかりませんでしたが…

◆ よく見られるキノコの特徴

  • 白っぽくて傘が丸い(タマゴタケ・テングタケの可能性)
  • 茶色くて細長い(ヒトヨタケ類など)
  • 炎のような赤いキノコ(カエンタケ)

◆ 主な症状

  • 嘔吐・下痢
  • よだれが止まらない
  • ふらつき・けいれん
  • 意識がもうろうとする

中には摂取から数時間後に肝臓・腎臓障害が出るタイプもあります。

◆ 横浜市内で見かけやすい場所

  • 鶴見川沿いの草地や斜面
  • 三ツ池公園・岸根公園など木の多い場所
  • 特に日当たりが悪くジメジメした場所に多い

■ 5月〜初夏に見かけやすい“見落としがちな”有毒植物5選

1. スズラン(鈴蘭)

  • 毒の部位:全草(特に花・根)
  • 主な症状:嘔吐、下痢、不整脈、心不全
  • 見かける場所(例):住宅街の花壇、公園の植え込み、学校周辺

2. ジギタリス(キツネノテブクロ)

  • 毒の部位:全草(特に葉)
  • 主な症状:嘔吐、心拍異常、ふらつき、けいれん
  • 見かける場所(例):洋風ガーデン、公園の端の花壇

3. シャクナゲ(石楠花)

  • 毒の部位:葉・花・蜜
  • 主な症状:よだれ、嘔吐、虚脱、心拍低下
  • 見かける場所(例):公園、神社、寺の境内

4. ユリ科の植物(テッポウユリ、ヤマユリなど)

  • 毒の部位:全草(特に花粉、葉、球根)
  • 主な症状:猫:急性腎不全、犬:嘔吐・下痢
  • 見かける場所(例):家庭の庭、公園の花壇

5. トベラ(扉)

  • 毒の部位:葉、枝、実(未熟な実)
  • 主な症状:消化不良、嘔吐
  • 見かける場所(例):街路樹・生け垣

■ お散歩中の注意ポイント

  • リードはなるべく短めに持つ
  • 草むらや湿った落ち葉の中に入らせない
  • 地面に生えているものを食べようとしていたら制止する
  • 季節ごとに環境が変化するため、散歩コースも見直しを

■ もし誤食してしまったら?

  • 落ち着いて安全な場所へ移動
  • できれば食べた物の写真や現物を保管
  • すぐに動物病院へ連絡・受診を

症状が出ていなくても、念のための受診をおすすめします。


■ まとめ表

名前時期よくある場所症状
ヒガンバナ初夏〜秋川沿い・公園嘔吐、下痢、ふるえ
アジサイ6月公園嘔吐、けいれん
アセビ街路樹・庭木呼吸困難
チューリップ花壇・庭嘔吐、心臓症状
毒キノコ梅雨〜夏草地・公園嘔吐、けいれん、意識障害
スズラン5月花壇・植え込み嘔吐、不整脈
ジギタリス5月公園・花壇けいれん、心拍異常
シャクナゲ5月神社・寺院虚脱、嘔吐
ユリ科植物5月〜花壇・庭腎障害(猫)、嘔吐(犬)
トベラ5月〜生け垣嘔吐、下痢

■ 最後に:自然の中だからこそ「用心」も忘れずに

自然が多い横浜のエリアでは、思わぬ場所に危険が潜んでいます。
「うちの子は大丈夫」と思わず、飼い主さんが一歩先回りして守ってあげてください。

当院では誤食や散歩中のトラブルに関するご相談も承っております。お気軽にご相談ください。

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