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腎泌尿器科(腎臓・膀胱・おしっこのトラブル)
愛犬・愛猫の「おしっこ」に関するサイン、見逃していませんか?
腎臓や膀胱、尿の通り道(尿路)に関わる病気は、早期発見・早期治療がとても大切です。特にシニア期の犬猫では、慢性腎臓病や尿路結石、膀胱炎などがよく見られます。
当院では、腎泌尿器に関する豊富な臨床経験と最新の検査設備を活かし、様々な疾患に対応しています。気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
対応している主な疾患
腎泌尿器科では、以下のような病気に対応しています。
■ 膀胱炎
頻尿、血尿、排尿時の痛みなどが見られます。犬では細菌感染が原因となることが多いですが、猫では細菌感染を伴わない特発性膀胱炎が多いです。結石や腫瘍が背景にあることもあります。
■ 急性腎障害(AKI)
短期間で腎臓の機能が低下する状態で、嘔吐や元気消失などの症状が出ます。迅速な対応が必要です。
血液検査で腎数値が上昇する原因は様々ですが、大きく腎前性、腎性、腎後性(つまり根本的な原因が腎臓より手前にあるのか、腎臓自体なのか、腎臓より後方の尿路にあるのか)に分けられます。中毒、低血圧、結石や感染が原因となることが多く、これらを判断することが治療にあたり重要です。
■ 慢性腎臓病(CKD)
特に高齢の犬猫に多く、徐々に腎機能が低下していきます。定期的な検査と、食事・投薬管理が大切です。
■ 尿路結石
結石が尿道や膀胱にでき、排尿困難や血尿、痛みを引き起こします。猫や小型犬に多く見られます。
猫の尿路結石
オス猫では尿道結石(膀胱〜陰茎)が多くみられます。メス猫では尿管結石(腎臓〜膀胱)が多いです。尿管結石は片方だけの障害だと症状がわかりにくい(尿は出ている)ので要注意です。
犬の尿路結石
犬は腎結石や膀胱結石が多くみられます。膀胱の中で大型の石になることも多く、手術が必要になることがあります。

■ 糸球体腎炎
腎臓のフィルター部分が炎症を起こす病気で、タンパク尿やむくみ、進行性の腎障害が見られます。
■ 尿路感染症
細菌感染による排尿異常や発熱を引き起こします。再発しやすいため、原因をしっかり調べることが重要です。
免疫力が弱っている状態(免疫疾患の治療中、糖尿病など)であると感染が成立しやすくなります。菌が腎臓から全身に広がってしまうと致死的となることもあります。
■ 電解質異常
腎臓のトラブルによって、塩分のバランスが崩れ、心臓や筋肉・神経に影響を与えることがあります。 腎臓だけの異常というよりも、ホルモンバランスも大きく関わっています。
よくある症状
以下のような症状が見られる場合は、腎泌尿器の異常が疑われます。
- おしっこの回数が増えた/減った
- 血尿や濁った尿が出る
- トイレ以外で粗相をする
- 水をたくさん飲む
- 食欲不振、嘔吐、体重減少
- なんとなく元気がない
早期の段階では症状が軽く見えることもありますが、進行すると命に関わることもあります。気になることがあれば、お早めに受診ください。
診療の流れ
当院では以下のような流れで診療を行います。
- 問診・身体検査
- 尿検査・血液検査
- 超音波検査・レントゲン検査
- 必要に応じて追加検査(血圧測定、腎機能マーカーなど)
- 診断・治療方針のご説明
- 通院・投薬・食事管理・定期フォローアップ
検査結果はその日のうちに分かるものも多く、できるだけ早く治療方針を決定できるよう心がけています。
当院の特徴
- 腎泌尿器疾患に詳しい獣医師が在籍
- 尿検査・血液検査・超音波検査を院内で即日対応
- 高齢の子の慢性腎臓病にも対応(食事管理・モニタリング)
- 顕微鏡手術が必要な症例は大学病院と連携し、最適な治療を提案
「今すぐ入院が必要か?」「自宅でのケアは?」など、不安な点は丁寧にご説明いたします。
ご来院をお考えの方へ
犬猫は「痛み」や「不調」を言葉で伝えることができません。だからこそ、飼い主さまの気づきがとても大切です。
「なんだかおしっこの様子が変かも?」
「最近よく水を飲む気がする…」
そんなときは、ぜひ早めにご相談ください。小さなサインも、大きな病気の前触れかもしれません。