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狂犬病予防接種と抗体価検査について
海外にペットを連れて行く際、ほとんどの国では 狂犬病予防接種 が必須です。
さらに一部の国では、ワクチン接種だけでなく 狂犬病抗体価検査(血液検査)が求められます。
このページでは、抗体検査が必要ない国と必要な国に分けて解説し、必要な場合の具体的なスケジュールをご案内します。
動物検疫所のホームページが参考になりますのでご確認ください。
狂犬病ワクチン接種証明のみでよい国
日本は「狂犬病清浄国」に分類されているため、清浄国や一部の地域では 抗体検査が不要 で、ワクチン接種の証明だけで入国可能です。
- EU加盟国(例:フランス、ドイツ、イタリアなど)
- マイクロチップ装着が必須
- ワクチン接種後、21日経過で入国可能
- 抗体検査は不要
- オーストラリア・ニュージーランド
- 原則「日本からの輸入」では狂犬病抗体検査を求められない(ただし寄生虫対策や検疫期間はあり)
- ハワイ州(米国)
- 日本は清浄国として扱われ、ワクチン接種証明とマイクロチップ情報で入国可能(簡易検疫プログラムあり)
- 一部の中南米・アフリカ諸国
- 日本を清浄国扱いとし、抗体検査不要のケースあり(ただし書類確認は厳格)
狂犬病抗体価検査が必要な国
一方で、日本からの輸入にあたっては 抗体検査を必須 とする国も多くあります。
これは「万一の潜伏感染を排除するため」に設けられている条件です。
- その他のアジア・アフリカの一部諸国
- 「清浄国リスト」に日本が含まれていない場合、抗体検査を求められる
- シンガポール
- 日本からの輸入では、狂犬病抗体検査を必須とし、指定検査機関での証明が必要
- 台湾・韓国・中国(香港・マカオ含む)
- 狂犬病抗体検査を義務付けている
- アラブ首長国連邦(UAE)、中東の一部
- 抗体検査証明書の提出を求められる
日本に再入国する場合(輸入条件)
- 日本へ戻る際には必ず狂犬病抗体検査が必要
- 採血日から180日間の待機が必要
- ただし海外への旅行・短期滞在の場合は一定の処置を済ませておくことにより係留期間が免除される
狂犬病予防接種の手順
マイクロチップの埋め込み後、狂犬病予防注射を2回以上接種します
1回目の狂犬病予防注射
- 生後91日齢以降(生まれた日を0日目とする)
- マイクロチップの埋め込み後(同日可)
2回目の狂犬病予防注射
- 1回目の狂犬病予防注射から30日以上(接種日を0日目とする)の間隔をあける
- 1回目の狂犬病予防注射の有効免疫期間内に接種(有効免疫期間を過ぎた場合は再度2回の接種が必要)
抗体価採血
- 採血日は渡航の90日以上前かつ1年以内
- 接種後最低日数は30日以上経過後
つまり渡航の直前だと間に合いませんので注意しましょう。
病院で採血を行い、検査に必要な血清に分離します。申請書とともに飼い主様に検体をお渡しいたしますので、振込の紙とともにRIAS(生物化学安全研究所)に送っていただきます。後日、抗体検査結果はご自宅へ送られます。