フィラリア予防キャンペーンのお知らせ

春になりフィラリア予防の時期が近づいてきました。
予防薬投与の開始は蚊が出始めてから、最終投与は蚊がいなくなって１ヶ月後となっています。
横浜の鶴見区ですと蚊の発生時期は4月〜11月ですので、フィラリア予防期間は5月〜12月です。
ピア動物医療センターでお出しできる予防薬、同時に行える健康診断キャンペーンについてお話しいたします。

フィラリア症とは？

毎年予防しているけど一体何者なのでしょうか？
フィラリアは心臓に寄生する寄生虫であり、蚊を媒介して感染します。寄生虫が増えれば心臓の血管を塞いでしまいますので、心不全の症状（疲れやすい、腹水が溜まる、最悪の場合は死亡）が出ます。最近では飼い主様の予防意識の高まりからあまり見なくなりましたが、保護施設から迎え入れた子の検診で陽性が出ることがたまにあります。寄生虫に感染した犬の血液にはフィラリアの幼虫（ミクロフィラリア）が存在し、この血液を吸った蚊の体内で成長→次に吸った犬に感染　という流れです。

お薬をお出しする前に必要な検査

フィラリア薬を通年(12ヶ月)使用して予防されている場合は検査は必要ありません。通常の5月〜12月で予防されている方は、フィラリア薬再開にあたり採血検査→感染有無の確認を行います。この結果はおよそ10-15分で出ますので、問題なければフィラリア予防薬をお渡しいたします。

どんな薬があるの？

フィラリア予防薬にはたくさんの種類がありますが、基本的な違いはフィラリア以外にノミ・ダニもカバーしているのか、そして剤形が錠剤なのかお肉タイプなのかの二点です。

錠剤タイプ　-ハートメクチン

お肉タイプ　-モキシハートチュアブル

ノミダニも予防できるお肉タイプ　-ネクスガードスペクトラ

※補足　ノミダニのみの予防薬　-フロントライン

同時にできる健康診断キャンペーン

フィラリア検査を行う際に採血しますので、その血液で一緒に健康診断をしませんか？というご案内です。院内で行う通常の血液検査よりもだいぶお安くなっておりますのでこの機会にご利用ください。若い子ではベーシック、7歳以上のシニアではスタンダード、さらに高齢な子や、気になる症状がある場合はプレミアムプランをお勧めします。

ベーシック

赤血球、白血球、血小板数のチェック（貧血はないか、炎症は起きていないかなど）
19項目の生化学検査（腎臓・肝臓など臓器の異常を確認）

スタンダード

ベーシックプランに追加して、甲状腺機能検査、シスタチンC（早期腎臓病マーカー）、フルクトサミン（２週間の血糖状態）を見ます。普段は院内検査で見ることのできない項目であり健康診断で見るのにはお勧めです。

プレミアム

上記に追加してNTproBNPという心臓病マーカー、CRPという炎症マーカーが追加されています。すでに心臓病があり心臓エコー検査を定期的に行なっている場合は特別必要としませんが、心雑音があると言われたけど細かく検査していない子にはお勧めします。
また白血球を好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球に分類する検査が付属しており、より詳細な評価が可能です。

検査は外部の検査機関に提出し、結果は一週間程度して取りに来ていただくかご自宅へ郵送いたします。異常があれば詳細な検査をご案内いたします。

まとめ

以上、当院でご用意しているフィラリア予防薬と健康診断についてお話ししました。獣医師としてはフィラリア予防、ノミダニ予防の両方を行なっていただくことをお勧めしますので、ハートメクチン＋フロントライン、モキシハート＋フロントライン、ネクスガードスペクトラの３パターンのいずれかが良いかと思います。体重で薬のサイズが変わりますので、詳細なご料金につきましては病院でご確認ください。
また一年に一回の健康診断キャンペーンもぜひ行い、病気の早期発見・治療に繋げましょう！